肝臓
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ラット肝アルカリフォスファターゼのheterogeneity
林 慎一郎河内 信子
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15 巻 (1974) 8 号 p. 472-476

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抄録

ラット肝アルカリフォスファターゼ(ALP)のheterogeneityを検討する目的でゲル濾過(Sephadex G-200),澱粉ゲル電気泳動を行なうとともに,酵素の物理化学的特性を調べた.ラット肝のN-butanol抽出液中のALPは,ゲル濾過では3分画に分かれ,流出の速い順にI,II, III分画とした.他方,電気泳動では,4本の活性帯が出現し,陽極側からALP1,2,3,4とした.ゲル濾過分画I, II, IIIの電気泳動からは,それぞれALP4, ALP1,3,およびALP2が出現した.III分画ALPは他の分画に比して耐熱性,L-phenylalanine阻害はもっとも強く,逆に,ureaによる阻害はもっとも弱かった.ALP2のneuraminidase処理による電気易動度の変化はみられず,p-nitrophenyl phosphateに対するKmはALP1の約2倍であった.以上の成績は,ALP2はALP1に比べて酵素学的特性を異にしており,分子量が比較的小さく,sialic residueを欠除しているか,もしくはneuraminidase作用をうけ難い酵素蛋白と考えられる.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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