肝臓
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多発性肝腎嚢胞症の1例と本邦報告187例の文献的考察
蓮見 昭武植田 正昭青木 克憲
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16 巻 (1975) 11 号 p. 796-810

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抄録

58歳女性の多発性肝腎嚢胞症の1手術例を経験した.著明な肝腫を認めたにもかかわらず,肝機能および一般検査成績では特別異常所見を認めなかった.198Au肝シンチグラムにて肝左葉の陰影欠損を認めた.選択的腹腔動脈造影にて左肝動脈枝の部分的圧排伸展像を認め,肝左葉に限局した多発性肝嚢腫が疑われた.また選択的腎動脈造影にて両腎の多発性嚢腫を確認し,肝左葉切除をおこない,腎嚢腫は放置した.別出嚢腫壁の組織所見および嚢腫内容液性状などを検討し,先天性奇形が原因と考えられた.
次に従来の本邦報告187例を集録し,中高年の女性に多発すること,肝機能障害は比較的軽微なこと,合併病変が多く遺伝性も認めること,などの本症の特長を論じ,さらに診断法および手術適応について考察をおこない,本症の成因論についても言及した.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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