肝臓
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肝疾患における血清タンパク亜分画の変動
福本 陽平西岡 幹夫菅 大三岡 富子武波 俊彦西村 秀男竹本 忠良
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1977 年 18 巻 8 号 p. 521-531

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抄録

血清蛋白亜分画のうちその20種類の蛋白質と血清蛋白分画を,各種肝疾患患者96例について同時に定量した.これらの成績について性・年齢別に正常値との比較を統計学的に分析し,種種の肝疾患における変動パターンを検索した.その結果,血清蛋白質は性・年齢別にその正常範囲がやや異なるため,正常値の決定ならびに疾患別の変動を観察するには,性・年齢差を考慮する必要がある.また,各種肝疾患には特徴的な変動パターンが認められ,血清蛋白亜分画の変動を知ることは肝疾患の診断上有用であった.肝実質障害の重症度はAlb, Pre-alb, Tf, HP, Hx, α1-AGの減少,また,慢性肝疾患の活動性の強さは, IgG, α1-AT, IgAの増加, HP, Hx, Alb, Pre-albの減少と相関した.急性肝炎では, Alb, Pre-alb, Hx, α2-HS, HP, Tfが正常値に回復する症例は予後がよいと考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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