19 巻 (1978) 5 号 p. 479-485
閉塞性黄疸の予後は黄疸にによる因子と原疾患にによる因子により決定される.黄疸による因子では一般的に減黄術後の黄疸の下降良好なものは予後良好とされているが,減黄効果の良し悪しを判断する基準は従来示されていなかった.
高度閉塞性黄疸患者の術前術後の病態を検討中,我々は減黄術後の血清ビリルビン濃度が片対数表上直線的に下降して行くことを見い出した.この法則を利用すれば個々の症例の術後減黄効果の良し悪しを数値で表現可能である.y:血清ビリルビン濃度,x:術後病日数,e:自然対数の底,a, b,は定数とすれば,術後血清ビリルビン濃度の変動はy=aebxと表わせる.aは術当日の血清ビリルビン濃度,bは減黄効果を示すこととなる.われわれはこのb値を,減黄率b値と命名し,この値を基に閉塞性黄疸の病態生理を検討していく方針である.