20 巻 (1979) 2 号 p. 115-123
日本人大酒家130例の肝病変を,米国人大酒家238例との比較において病理組織学的に検索した.日本では女性症例が非常に少なかった.日本人大酒家にも米国にみられる様な典型的なアルコール性肝障害がみられたが,頻度はかなり低く,かつ比較的軽度であった.逆に日本人症例では,慢性肝炎の像を呈する症例が多く,肝硬変像も米国例と全く異り,multilobularの結節を特徴とした.この差は,両国大酒家のアルコール摂取量の差,さらに肝炎ウイルス等の関与等が,重要な決定因子と思われた.