肝臓
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D-penicillamineによると思われる肝内胆汁うっ滞の一症例
諸冨 郁夫広瀬 定吉入佐 俊武
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20 巻 (1979) 6 号 p. 616-619

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抄録

我々は,D-penicillamineによると思われる肝内胆汁うっ滞症の1例を経験した.59歳の男性,慢性関節リウマチの治療のため,D-penicillamineを服用(総量7,600mg), 2週後,全身倦怠,皮膚掻痒感,黄疸を来たした.この間他の薬剤を服用していない.肝機能検査では,血清トランスアミナーゼは全経過を通じて100単位以下であったが,中等度の血清ビリルビン(直接型),アルカリフォスファターゼの上昇,好酸球の増多が持続した.閉塞性黄疸が疑われたが,逆行性胆管造影で肝内胆汁うっ滞症と診断し,約4ヵ月の経過で黄疸は消褪した.肝生検組織像では,小葉中心性の胆汁うっ滞が認められ,肝実質の変化,及び門脈域の細胞浸潤は軽度であった.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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