肝臓
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医療従事者における非A・非B型急性肝炎について
中谷 泰康高田 昭高瀬 修二郎松田 芳郎
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22 巻 (1981) 10 号 p. 1410-1414

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抄録

過去6年間に経験した11例の医療従事者にみられた急性肝炎について検討した.11例のうち5例は非A・非B型肝炎,6例はB型肝炎であった.その職種をみると,非A・非B型5例のうち4例は看護婦,1例は内科系医師であり,臨床検査技師には非A・非B型肝炎の発生は1例もみられなかった.一方,B型肝炎の6例では,3例が看護婦,3例が臨床検査技師で,職種によってその発生状況にかなりの差がみられた.B型肝炎の6例は散発的に発症していたが,非A・非B型肝炎の5例中3例はICU勤務の看護婦で,1ヵ月の間に小流行の形で発生していた.その予後をみると,B型肝炎では壊死巣の大きさに関係なく全例2ヵ月以内に治癒していたが,非A・非B型肝炎の2例は約1年後に慢性肝炎へ移行していた.このように,医療従事者ではB型だけでなく,非A・非B型肝炎ウイルスに対しても感染の危険性が高く,特に血液だけでなく,患者およびその分泌物や排泄物などの汚染材料に直接に接する看護婦でその危険性はより高いと考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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