肝臓
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Print ISSN : 0451-4203
薬剤使用歴のないLiver cell adenomaの1切除例
竹内 和男勝木 俊文中島 正男吉場 朗鶴丸 昌彦秋山 洋煎本 正博遠藤 雄三
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キーワード: 肝細胞腺腫
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22 巻 (1981) 4 号 p. 593-602

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抄録

症例は18歳女子高校生.増強する食後の腹痛・下痢を主訴に外来受診時,右季肋部の手拳大の腫瘤を指摘された.薬剤の服用歴なし.血液所見は正常で,肝シンチ・超音波検査にて,肝右葉の辺縁から有茎性に突出する充実性腫瘤が認められ,腹腔鏡,血管造影所見にて肝細胞腺腫が疑われた.
切除された腫瘤は円盤状(10.5×10.5×4.5cm)で,表面は平滑で赤褐色調を呈し,組織学的には典型的な肝細胞腺腫の所見であった.即ち,腫瘍内部では本来の肝細胞に極めてよく似た腫瘍細胞が肝細胞板様に索状に配列し,類洞様血管と接していたが,門脈域は全く認められなかった.腫瘍は被膜状の薄い線維組織で本来の肝組織とは明瞭に仕切られており,浸潤像を認めず,腫瘍と本来の肝被膜との間に圧排され萎縮した肝組織が処々に認められた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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