肝臓
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肝海綿状血管腫の臨床的検討
葛西 洋一西田 修久木田 和丘佐藤 直樹
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22 巻 (1981) 8 号 p. 1150-1161

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抄録

肝海綿状血管腫を自験11例と本邦集計105例について検討した.性別では男女比1:2で,40歳代の女性に好発する.臨床症状は上腹部腫瘤,右季肋部痛及び不快感,腹部膨満感の順に多いが,自験例では発熱が36%でもっとも高率である.病変は形態的には塊状型が多く,多発型は稀である.占居部位は肝両葉間では著明な差はない.本邦例の切除率は約60%である.自験例では女性8例中3例が卵巣摘除をうけており,本症との因果関係が推定される.本症の診断には肝動脈造影の他,99mTcO-4-PYP pool scanのRI集積や,CT scan contrast enhancementのhigh valueも有用である.自験11例の治療は,右葉拡大後区域切除1,外側区域切除5,右肝動脈結紮3,試験切除2などであるが,切除例はいずれも良好な経過をとった.非切除3例には主病巣側の右肝動脈結紮を行ったが,この手術は本症の治療として有効なことが認められた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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