肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
α-Fetoproteinの一過性上昇と肝への99mTcの取り込み消失をみたアルコール性肝炎の一例
星野 弘弼奥村 恂清水 正賀栄本 忠昭
著者情報
ジャーナル フリー

1981 年 22 巻 9 号 p. 1312-1317

詳細
抄録

35歳の男性で,頑固な下痢,発熱,白血球増加,腹水などの症状があり,多数のアルコール硝子体をみとめたアルコール性肝炎の1例を経験した.肝シンチグラフィで99mTcの肝への取りこみの消失,および一過性α-fetoproteinの高値を認めた.電顕的観察によって99mTc取りこみ消失の要因として,類洞の血行障害とKupffer細胞の量的質的変化による貧食能の低下とが推測された.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事
feedback
Top