23 巻 (1982) 11 号 p. 1256-1261
アルコール性肝障害患者の肝ならびに毛根のアルデヒド脱水素酵素(ALDH)アイソザイムを電気泳動法により分析し,アルコール性肝障害との関係について検討した.アルコール性肝障害患者27例中毛根のlow Km ALDHアイソザイム陽性は25例(93%)と健常人12例中6例(50%)に比し高頻度であった.検索し得た肝のlow Km ALDHアイソザイムのパターンは毛根のそれと一致し,low Kmアイソザイム陽性例は全例飲酒後のflushingを生じなかった.low KmALDHアイソザイム陽性群と陰性群の肝機能検査成績には両群に差は認められなかった.以上アルコール性肝障害患者にはlow Km ALDHアイソザイム陽性例が高頻度であることを認めた.