肝臓
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糖尿病ラットにおけるアルコールの血中消失率について
松本 和則片本 哲郎白鳥 康史岡野 健一本木 達也村尾 覚井上 修二
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1982 年 23 巻 3 号 p. 237-241

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抄録

streptozotocin糖尿病ラットにおける肝の変化,アルコールの血中消失率およびアルコール脱水素酵素活性について検討した.糖尿病ラット肝は正常ラット肝に比し有意に大であった.エタノール2.5および5.0g/kg静注後の血中アルコール濃度は糖尿病および正常ラット共にほぼ直線的に減少した.エタノール5g/kg投与による糖尿病ラットの単位時間および単位肝重量あたりのアルコール血中消失率は正常ラットに比し有意に低下していたが,血糖をコントロールすると単位時間における消失率は正常ラットと差がみられなくなった,一方,アルコール脱水素酵素のin vitroでの総活性値は正常群と糖尿病群間に差がみられなかったが,単位肝重量あたりの活性は糖尿病群において有意に低下していた.以上より,糖尿病ラットのアルコール血中消失率は糖尿病のコントロール状態により大きく影響されることが示された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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