肝臓
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N末端III型プロコラーゲンペプチドの血中値の年齢別変動と肝線維化との対比
中野 博河崎 恒久宮村 正美福田 善弘井村 裕夫
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24 巻 (1983) 11 号 p. 1230-1234

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抄録

N末端プロコラーゲンペプチド(P-III-P)の血中値は体内コラーゲン代謝の亢進時に増加するものと考えられ臓器線維症なかでも肝線維症における線維化のパラメータとなりうる可能性がある.この点を明らかにする目的で体内コラーゲン合成の亢進することが確実な乳児,思春期の男女の血中値を成人のそれと比較した.その結果P-III-Pの血中値は0~4歳の男女,8~12歳の女子,12~16歳の男子で著増がみられ線維化とくにコラーゲン合成率のマーカーとなる可能性が示された.
以上の検討より肝生検で肝内線維化の程度を確認した慢性肝疾患24例につき血中P-III-P値を測定したところ血中値はおおむね肝内線維化の程度と比例して上昇することが明らかとなった.しかし血中値が最も上昇を示すのは肝内に線維性結合の存在する慢性活動性肝炎であり,血中P-III-P値は線維化の進展の動態を表現するマーカーであると考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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