肝臓
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肝嚢胞腺癌の1剖検例
岩崎 勇岩瀬 裕郷高橋 淳久賀 克也佐藤 重明
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キーワード: 肝嚢胞, 肝嚢胞腺癌
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24 巻 (1983) 12 号 p. 1446-1450

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抄録

肝嚢胞腺癌は稀で現在まで約30例が報告されているにすぎない.今回,我々は肝左葉に原発した肝嚢胞腺癌を経験したので報告する.
症例は65歳,女性,食思不振,るいそうを主訴とし,血管造影,エコー,CT,穿刺細胞診により肝嚢胞腺癌と診断され,肝左葉切除の目的で開復したが右葉に転移を認め切除不能であった.その後,徐々に全身状態悪化,死亡した.剖検すると,肝は1,500gで被膜下に嚢胞を認め,割面では拇指頭大から手挙大迄の嚢胞が多発し,内腔に粘液を容れ,一部では灰白色,充実性であった.組織学的には乳頭状腺癌であった.多発性嚢胞のうちには内腔が良性上皮に覆われたものや良性上皮から悪性化への移行像のみとめられたものもあり,肝嚢胞が悪性化したものと考えられた.比較的,稀な症例として文献的考察を加えて報告した.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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