肝臓
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IgM型HBc抗体の測定により診断可能であった乳児B型劇症肝炎の1例
広瀬 洋足立 信幸宇土 一道小島 峯雄田中 浩笹岡 陏乎高井 恵美子津田 文夫内藤 成子
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キーワード: IgM型HBc抗体, 劇症肝炎
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24 巻 (1983) 5 号 p. 545-549

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抄録

IgM型HBc抗体の測定により診断できたHBs抗原陰性の乳児B型劇症肝炎を1例報告する.症例.4.5ヵ月,男児.主訴:発熱,入院時は意識清明で,黄疸,肝腫および蛋白尿(30mg/dl)がみられた.血液検査では白血球数39,000, GOT585, GPT2,023, LDH826, ALP 2,148, T.Bil15.9mg/dl, RA(++)であり,HBs抗原(R-PHA, RIA), HBs抗体(PHA, RIA), HA抗体(HAVAB-Mkit)などはすべて陰性であったが,IgM型HBc抗体(RiA)がcut off index 18.6と陽性でB型肝炎と診断された.
入院第4病日に死亡したが,肝は著明な萎縮をきたし,組織では広範なびまん性出血と肝細胞壊死.偽胆管の増生とその周囲での線維増生がみられた.感染経路は患児の発症約72日以前に祖母がB型輸血後肝炎に罹患しており,その潜伏期に相当する時期に患児と同居し育児にたずさわっていたためと考えられた.

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