肝臓
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ウッドチャック肝細胞癌のヌードマウスへの移植
小林 健一福岡 賢一松下 文昭森本 日出雄樋上 義伸本定 秀雄田中 延善杉本 立甫加登 康洋服部 信生田 和良上田 重晴加藤 四郎
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24 巻 (1983) 8 号 p. 885-889

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抄録

ウッドチャック肝細胞癌のヌードマウスへの移植を行ない,in vivoの実験系の確立を試みた.Woodchuck Hepatitis Virus (WHV)とヒトHBVのcross-reactivityを利用して,WHsAg陽性ウッドチャック5頭をしかるべきprotection 3の防禦施設で隔離飼育し,全麻下に6ヵ月毎に開腹を行なった.5頭中2頭に肝癌の発生をみ,うち1頭の肝癌をヌードマウス20匹に移植した.移植1ヵ月後では2匹のみに肝癌の生着がみられたにすぎなかったが,3ヵ月目で6匹,6ヵ月目で17匹(85%)の生着をみた.すなわちslow growingではあったが,生着率は高かった.2代目の継代移植では3ヵ月目に12匹に腫瘍の明らかな成長がみられた.形態学的にはよく分化した充実性,基本的には索状型の肝細胞癌であった.このin vivoのウッドチャック肝癌の実験系はヒトHBV関連肝癌の発生機序解明に有用であると考えられる.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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