肝臓
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肝疾患例のエネルギー補給における経静脈投与マルトースの効率
井手 武朗武田 和久林
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1984 年 25 巻 10 号 p. 1253-1259

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抄録

経静脈的投与による等張マルトース液の,肝疾患でのエネルギー補給面からみた効率を明らかにするため,健常者5例,急性肝炎5例,肝硬変5例に,10%マルトースあるいはグルコースの500mlを2時間で点滴静注し,血中,尿中の代謝物質を測定した.点滴終了後2時間までの尿中へのマルトースの排泄(グルコースへの変換分を含む)は,対照36.0%,急性肝炎16.2%,肝硬変18.8%で,肝障害によりむしろ減少し,単位時間当りのマルトースの利用率は等張グルコースよりも良好であった.一方,代謝物質の経時的変動はグルコース投与時のそれに類似し,経静脈的に投与されたマルトースが,生理的代謝径路を経て利用されることを示唆しだ.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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