肝臓
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男性肝硬変症における下垂体性腺軸に関する臨床的研究
川上 広育橋本 久勝末盛 彰一渡辺 恭行吉川 正哉川本 広夫池本 吉博松浦 寿二郎竹崎 英一中西 敏夫竹野 弘梶山 梧朗大林 諒人相光 汐美
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1984 年 25 巻 10 号 p. 1301-1311

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抄録

アルコール性肝硬変における下垂体性腺軸異常を検討するため,年齢及び肝障害が同程度のアルコール性肝硬変と非アルコール姓肝硬変について血中性腺ホルモン及びGonadotropinsを灘定すると共にhCG試験及びLH-RH試験を実施した.アルコール性肝硬変は非アルコール性肝硬変に比べ血中Te値の有意の低下(p<0.05),血中E1, E2(p<0.01,p<0.05),血中Gonadotropins(LH, FSH)の有意の高値(p<0.05)を認めた.hCG試験ではTeは低値ながら160%の増加率を示した.LH-RH試験ではLH及びFSHは共に過剰反応を示したがLHの増加率は他の二群に比べ低く,又Teの増加率も低値を示した.このことから,アルコール性肝硬変では睾丸の予備機能及び下垂体機能は保持されているものの,LHによるTeの反応性の低下がみられたことから,アルコールによる睾丸におけるLH-receptor障害及び軽度ながら下垂体からのLHの分泌障害が示唆された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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