肝臓
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SLEに肝のNodular Regenerative Hyperplasiaを伴った門脈圧亢進症の1例
大浦 慎祐渡辺 勇二川 俊二八木 義弘杉浦 光雄橋本 博史塩津 英浚松本 俊治
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1984 年 25 巻 10 号 p. 1312-1317

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抄録

昭和45年にSLEに罹患し,発症より数ヵ月後からステロイドの大量投与を開始し,維持量にて経過観察中に肝のnodular regenerative hyperplasia (NRH)が門脈圧亢進症に何らかの関係があると思われた症例を経験した.患者は38歳女性で,SLEは寛解状態であったが昭和58年1月,突然洗面器一杯の吐血があり,内視鏡にて食道静脈瘤を指摘された.入院時には腹水,黄痕はなく,軽度の貧血,脾腫,紫斑を認めた.肝機能検査は正常であったが血小板減少が著明にみられたためプレドエンを使用したが,血小板の増加は非常に軽度であった.腹腔動脈造影で肝内に小動脈瘤を多数認めた.脾摘(1,000g),胃上部血行遮断,幽門形成を行い術直後より血小板の上昇が認められた.術中肝生検では肝グ鞘の線維化はごく軽度で明るい胞体を持つ肝細胞が結簾状に増生したNRHの所見がみられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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