肝臓
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酵素抗体法によるB型慢性肝炎患者の末梢血中および肝組織中Leu-7陽性細胞(natural killer/killer cells)の観察
兵頭 一之介山田 剛太郎西原 隆奥新 浩晃真鍋 康二水野 元夫木野山 真吾坂本 裕治長島 秀夫小林 敏成
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1984 年 25 巻 11 号 p. 1406-1411

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抄録

B型慢性活動性肝炎患者15例から得られた末梢血リンパ球および肝生検材料をもとに,natural killer (NK)/killer (K) cellsに特異的なモノクローナル抗体anti-Leu-7を用い酵素抗体法による観察を行った.Leu-7陽性細胞は,大きさ7~11μmで表面にvillus様の突起が発達し,比較的豊かな胞体とelectron denseな顆粒や多数の小空胞を有し,核はheterochromatinが明瞭で腎臓形を呈するものが多かった.光顕による観察では,末梢血中Leu-7陽性細胞の全リンパ球中に占める比率が平均23%であるのに対して,肝組織中では5.8%と少なく,門脈域,小葉内ともに一様に散在性に分布し,Leu-2a陽性細胞(cytotexic/suppressor T cell)に認められたようなpiecemeal necrosisやfocal necrosisの部位に集簇している像は観察されなかった,さらに電顕による観察でもLeu-7陽性細胞は,小葉内では類洞に存在し肝細胞とのcontactは認められなかった.以上の所見は,NK/K細胞がR型慢性肝炎の肝細胞傷害の要因の1つと考えられているin vitroの成績と矛盾する所見であり,その点についても考察した.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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