肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
非B型慢性肝炎における肝組織内各種リンパ球サブセットの免疫組織学的検討
西原 隆山田 剛太郎兵頭 一之介坂本 裕治木野山 真吾奥新 浩晃真鍋 康二水野 元夫長島 秀夫
著者情報
ジャーナル フリー

1984 年 25 巻 11 号 p. 1412-1419

詳細
抄録

臨床的に非B型慢性肝炎と診断された17例で肝組織内各種リンパ球サブセット(Leu1, Leu-2a, Leu-3a, Leu-7, Leu-10陽性リンパ球)の分布を酵素抗体法を用いて観察し,B型慢性肝炎の症例と比較検討した.非B型慢性肝炎例では肝組織内Leu-1陽性細胞64.7±8.1(Mean±SD)%, Leu-2a陽性細胞32.2±8.0%, Leu-3a陽性細胞33.9±6.2%, Leu-7陽性細胞9.5±4.3%, Leu-10陽性細胞12.9±5.8%, Leu-3a/Leu-2a比1.13±0.41とB型の症例での比率と大差は認められなかった.しかもB型の症例と同様Leu-2a陽性細胞(T cytotoxic/suppressor cell)は門脈域では周辺部のpiecemeal necrosisの部分に多く,さらに実質内ではfocal necrosisの部分に一致してしばしば観察された.またs-GPTが400IU/L以上の急性増悪の直前または極期に肝生検した症例ではs-GPTが常時100IU/L以下に安定した症例に比しLeu-2a陽性細胞が有意に増加しLeu-3a/Leu-2a比は逆に低値を示した.以上より非A非B型肝炎ウイルスによると考えられる慢性肝炎でも肝細胞壊死の機序の1つにT cell cytotoxicityの関与が強く示唆された.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事
feedback
Top