肝臓
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肝小葉におけるICG代謝の局在と胆汁酸の影響
土佐 征英小笠原 孟史勝馬 芳徳堀士 雅秀上田 敬岡上 武奥野 忠雄瀧野 辰郎
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キーワード: 肝灌流, 胆汁酸, 肝小葉
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1984 年 25 巻 11 号 p. 1444-1451

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抄録

肝灌流法を用いてICG代謝の小葉内局在と胆汁酸のICG排泄に及ぼす影響を検討した.門脈より注入されたICGは主として小葉周辺部肝細胞に,肝静脈よう注入されたICGは小葉中心部肝細胞に同量摂取され,血流方向によりICGの摂取部位に差が認められた.この摂取部位の差は,肝の血流方向に基く類洞内濃度勾配により生じたものと考えられた.門脈より注入された高濃度の胆汁酸は,ICGの摂取部位に関係なくICGの排泄を促進した.しかし,低濃度の胆汁酸は,小葉周辺部肝細胞に摂取されたICGの排泄を促進したが,中心部肝細胞に摂取されたICGの排泄には影響を及ぼさなかった.この結果より,胆汁酸の摂取・排泄には小葉内heterogeneityがみられ,胆汁酸が低濃度の場合には殆んどが小葉周辺部肝細胞に摂取され,濃度の上昇に伴ない中心部肝細胞も順次胆汁酸摂取に加わり,胆汁酸依存性胆汁の生成に関与するものと考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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