肝臓
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巨大脾腎短絡路症例においてパルスドップラー複合装置にて測定した脾静脈の血流方向:反復性肝性脳症との関係
大西 久仁彦斉藤 正之佐藤 慎一寺林 秀隆中山 隆雅隆 元英後藤 信昭飯田 真司野村 文夫高円 博文奥田 邦雄
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26 巻 (1985) 2 号 p. 222-228

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抄録

セクタ電子スキャンパルスドップラー複合装置を用いて,21例の巨大脾腎短絡路を有する患者の脾静脈の血流方向を調べた.肝性脳症を反復し,上腸間膜動脈造影の静脈相で上腸間膜静脈血の一部が脾腎短絡路に流入することを確認した反復性肝性脳症例全例(n=11)で,脾静脈血が脾腎短絡路へ流入する遠肝性血行を明らかにし得た.また上腸間膜動脈造影で遠肝性血行を示した5例と経皮経肝的上腸間膜静脈造影にて求肝性血行を示した5例の非脳症例全例(n=10)では脾静脈血が門脈へ流入する求肝性血行を明らかにした.以上より脾腎短絡路を有する患者でセクタ電子スキャンパルスドップラー複合装置を用いて,脾静脈の血流方向を測定することは,これら反復性肝性脳症群,非脳症群に分ける上で上腸間膜動脈造影に較べ非侵襲的でより正確であり,また脾静脈血流の逆流を示すものが近い将来脳症を発現するか否かを予測するのに有用と思われる.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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