肝臓
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ルポイド肝炎患者末梢血単核細胞のin vitroにおける抗体産生に及ぼす女性ホルモンの影響
溝口 靖紘加藤 寛子筒井 ひろ子宮島 慶治阪上 吉秀東森 俊博関 守一山本 祐夫池本 吉博新井 孝之森沢 成司
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1985 年 26 巻 8 号 p. 1020-1025

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抄録

健常ヒトおよびルポイド肝炎患者の末梢血から単核細胞を分離してpokeweed mitogen(PWM)で刺激すると,trinitrophenyl化したヒツジ赤血球(TNP-SRBC)に対する抗体産生が誘導されたが,抗体産生細胞の誘導には両者の間に有意差を認めなかった.健常ヒトの末梢血単核細胞をPWMで刺激する際に,同時にエストロゲン(E)を添加すると,1×10-8~1×10-6mg/mlの添加によって抗体産生が増強され,5×10-7mg/mlの添加でその増強は最大であった.これに反して,ルポイド肝炎患者の場合は比較的高濃度のE(1×10-5mg/ml)の添加で抗体産生が最高に増強され,健常ヒトの場合とEに対する応答に差異が認められた.この差異がどの細胞populationの応答能の変化によるか検討すると,リンパ球と単球の両者の応答の低下が認められた.
以上の結果から,ルポイド肝炎においてはEに対する反応性が健常ヒトと異なることが示唆された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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