肝臓
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原発性胆汁性肝硬変症(PBC)肝組織内浸潤細胞の免疫組織学的検討
斎藤 信雄
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1985 年 26 巻 8 号 p. 1062-1071

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抄録

PBC 10例の外科的肝生検組織につき,組織内浸潤リンパ球の亜分画と形質細胞の種類を酵素抗体間接法により測定し,その浸潤程度を観察した.また,同時に患者末梢血T細胞亜分画も測定した.Leuシリーズを用いた肝組織内T細胞亜分画の染色では,門脈域と小葉内ともにLeu 2a陽性細胞とLeu 3a陽性細胞の浸潤が弱陽性から強陽性にみられ,全体としてLeu 2a陽性細胞がLeu 3a陽性細胞より優位であった.CNSDCがみられる胆管の上皮内にはLeu2a陽性細胞の浸潤がみられた.また,形質細胞の中ではIgM保有細胞がCNSDCのある胆管の周囲や胆管上皮内にみとめられた.これらのことから,CNSDCの成因にcytotoxic T細胞の関与が示唆されるとともに,浸潤したIgM保有細胞が高IgM血症の原因となる可能性が示唆された.OKTシリーズを用いた末梢血T細胞亜分画では,OKT4/OKT8比がSheuer stage分類のIとII期で低値,IIIとIV期で高値を示す傾向がみられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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