肝臓
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原発性胆汁性肝硬変症における酵素免疫吸着測定法による血中胆汁抗原・抗体複合物の検索
沖野 實宮崎 正子山本 泰朗大西 三朗
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1986 年 27 巻 6 号 p. 746-752

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抄録

PBCの成因は自己免疫症と推定されるが,自己免疫症として最も基本的な条件である胆管上皮に対する液性抗体の証明が見られない.我々はヒト胆汁中より胆管上皮抗原(胆汁抗原)を精製し,本抗原は唾液腺導管,膵管,尿細管との間に共通抗原性が認められることを明らかにした.更に胆管上皮抗原に対する特異的な抗体を作成し,酵素免疫吸着測定法を用いて胆管上皮抗体を含む胆汁抗原・抗体複合物の検出を試みPBCでは68例中20例(29.4%)と最も高率に検出し得た.対照としたルポイド肝炎では3例中0例,SLEでは4例中1例,慢性関節リウマチでは6例中1例,本症でよく合併の見られるSjögren症候群では10例中1例,慢性膵炎では36例中2例において検出された.以上の成績は胆管上皮抗体は免疫複合物中より可成りの率で検出されることを示し,本症が自己免疫症であることを支持する所見と考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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