肝臓
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Sjögren症候群,遠位型尿細管性アシドーシス並びに特発性門脈圧亢進症の合併を認めた肝内portal vein aneurysmの1例
上田 弘岡崎 和一井戸 英司坂本 芳也森田 雅範宮崎 正子西原 利治大西 三朗山本 泰朗山本 泰猛伊藤 憲一土居 忠文寺尾 誠也岩田 克美
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28 巻 (1987) 2 号 p. 250-257

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抄録

遠位型尿細管性アシドーシス,Sjogren症候群並びに特発性門脈圧亢進症(IPH)を合併した肝内portal vein aneurysm(以下PVA)の1例を報告した.症例は44歳,女性.昭和44年以降低カリウム性周期性四肢麻痺を認め,昭和56年巨大脾腫,汎血球減少症の為,脾摘出術を受けた.昭和60年10月,食道静脈瘤精査のため当科入院.高γ-グロブリン血症,抗核抗体,抗DNA抗体,抗SS-A抗体陽性等より自己免疫症と考えられた.腹部超音波,CT検査,門脈造影法にて肝内門脈右前枝に2.3cm大の嚢状PVAを認めた.経皮経肝門脈圧は201mmH2Oと亢進し,肝静脈楔入圧の58mmH2Oに比し圧較差を認めた.超音波パルスドプラー法による平均門脈血流速度は11cm/sec,平均門脈血流量は518ml/minと共に低下しており,門脈血管抵抗は1,200mmHg・ml-1・min・kgと著明な上昇を認めた.本症例のPVAの成因として,IPHに伴う門脈壁の変化,門脈圧亢進がその発生要因として重要と考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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