肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
劇症肝炎の経過をたどったアマニタトキシン中毒 (キノコ中毒)の1症例
松村 謙一郎田島 平一郎南野 毅古賀 満明前田 滋矢野 右人
著者情報
ジャーナル フリー

1987 年 28 巻 8 号 p. 1123-1127

詳細
抄録

アマニタトキシン(キノコ毒)中毒による劇症肝炎の症例を報告する.45歳,男性,増強する黄疸を主訴として来院.入院時の血液生化学検査でGOT3,410IU/l, GPT 3,762IU/l,プロトロンビン時間150秒以上と著明な肝機能障害を認めた.経過中,肝性脳症II度発症したため,劇症肝炎の診断の下に治療を開始する.病歴,検査結果より典型的アマニタトキシンによる劇症肝炎と診断.血漿交換等を含む積極的治療をおこなった結果臨床症状は回復に向い,救命しえた.本邦においてアマニタトキシン中毒による劇症肝炎の報告はいまだなく,稀有な症例と考え報告する.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事
feedback
Top