肝臓
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門脈圧亢進症を伴った肝アミロイドーシスの1例
柳澤 伸嘉飯島 誠上野 明彦黒沼 幸雄湯村 和博伊藤 泰昭菅谷 仁久内 徹原田 尚山内 浩
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29 巻 (1988) 7 号 p. 942-948

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抄録

症例は76歳の男性,腹部膨満を主訴として来院.既往に梅毒罹患がある.理学所見上,著明な肝腫大,腹水を認めた.血液所見にては胆道系酵素の高値,ICG R-15の中等度停滞を認めた.また,血清梅毒反応,TPHA (+), FTA-ABS (+)であった.CT,腹部エコーなどの画像診断にて限局性病変はみられず,確診目的紅て腹腔鏡下肝生検を施行,アミロイドーシスと診断した.その臨床像は腎障害を主体とし,既往に梅毒があることより当初,続発性アミロイドーシスを疑ったが,肝組織のKMnO4前処理下のCongo red染色にてAL蛋白と同定され,原発性アミロイドーシスと診断した.また本症例では,脾腫はみられないが軽度の食道静脈瘤を伴っており,腹腔鏡所見にて肝鎌状間膜に著明な静脈怒張を認めることとあわせ門脈圧亢進症を合併していると考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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