肝臓
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脾内移植肝細胞の細胞動態と肝再生因子の影響
草野 満夫紀野 修一木下 透河野 透櫛部 朗水戸 廸郎
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30 巻 (1989) 3 号 p. 345-351

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抄録

同系ラット脾臓内に移植された肝細胞の増殖状態およびそれにおよぼす宿主肝切除の影響について抗BrdU単クローン抗体を用い,免疫組織化学的にDNA合成S期細胞を標識し,細胞動態的に検索した.さらに門脈下大静脈吻合を作製し,門脈血の影響についても検索した.
脾内肝細胞のS期標識率は正常肝の30倍以上と高く,持続的かつ自律的な自己増殖状態を呈しており,成長,再生以外の新たな成熟肝細胞の増殖様式が確認された.肝切後は脾内肝細胞にも宿主肝細胞同様に急激な増殖誘導がみられ,24時間でピークに達し,以後漸減した.40%肝切群は70%肝切群に比べ脾内肝細胞の増殖促進程度は低く,また門脈血の影響は認められなかった.このことから肝再生増殖刺激は迅速に異所性の肝細胞にも伝達され,量的にも規制されることが確認された.この研究はin vivoでの異所性肝細胞の増殖動態および同一生体内での再生刺激の伝達様式を解析する上で有用であると考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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