肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
肝疾患における血清ヒアルロン酸濃度測定の意義
上野 隆登犬塚 貞孝鳥村 拓司釈迦堂 敏坂田 隆一郎坂本 雅晴佐田 通夫吉田 博谷川 久一
著者情報
ジャーナル フリー

32 巻 (1991) 8 号 p. 767-774

詳細
PDFをダウンロード (1563K) 発行機関連絡先
抄録

ヒアルロン酸(HY)は細胞外基質成分のひとつである.さらに,正常の肝類洞内皮細胞がHYを分解することも知られている.そこで,今回,著者らは各種肝疾患患者92例について,HYの血清濃度を測定するとともに肝生検を施行し,肝線維化を含む肝組織像の変化や免疫組織化学を用いて血管内皮細胞の指標であるfactor VIII関連抗原(FVIIIRAg)の肝類洞壁における局在を観察し,肝疾患における血清HY濃度測定の意義について検討した.
その結果,肝疾患患者の血清HY濃度測定は,肝線維化の程度や肝類洞内皮細胞の形態的,機能的変化を評価する手段となりえることが示唆された.特に,血清HY値が200ng/ml以上と高値を呈する症例は,肝類洞の毛細血管化を伴う肝硬変症であり,肝類洞内皮細胞が血管内皮細胞類似の細胞へ移行している可能性が高いと思われた.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top