肝臓
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肝動脈遮断後の肝酸素需給動態と肝静脈酸素飽和度との関係に関する実験的検討
富山 光広伊藤 清高加藤 紘之田辺 達三
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34 巻 (1993) 1 号 p. 18-22

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抄録

肝動脈遮断後の肝酸素需給動態(肝酸素供給量,肝酸素消費量,および肝酸素消費率)と肝静脈酸素飽和度との関係について雑種成犬を用いて検討した.肝動脈遮断後に肝酸素供給量,肝酸素消費量,肝酸素消費率,肝静脈酸素飽和度は術前と較べてそれぞれ,53%, 85%,169%, 76%へと変化した.また,肝酸素需給動態と肝静脈酸素飽和度との関係を求めたところ,肝酸素供給量と肝静脈酸素飽和度とはr=0.8956(p<0.002,Y=23.2ln(X)+7.75),肝酸素消費率と肝静脈酸素飽和度とはr=-0.8853(p<0.002,Y=-0.92X+86.61)の高い相関が得られた.さらに,肝静脈酸素飽和度60%を正常下限値として設定したところ,肝動脈遮断後には有意に多くの測定値が60%以下となった.これらの結果から,肝静脈酸素飽和度を経時的に測定し,肝動脈閉塞による肝酸素供給量の減少をモニタリングすることが可能であると考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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