肝臓
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実験的肝腫瘍に対するOK-432とrG-CSFの併用による免疫療法について
樋本 尚志渡辺 精四郎西岡 幹夫
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キーワード: 実験的肝腫瘍, 免疫療法
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1994 年 35 巻 2 号 p. 138-145

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抄録

マウスに実験的肝腫瘍を作成し,OK-432 (streptococcal preparation)とrG-CSF (recombinant granulocyte-colony stimulating factor)の併用投与による抗腫瘍効果を検討した.OK-432, rG-CSF併用群の平均生存日数(45.4±2.6日)は無治療群(30.0±1.7日)に比べ有意な延命効果が得られた.腫瘍細胞の移植から20日後の腫瘍径は,併用投与群で無治療群に対して有意な縮小をみた.CDDP, rIL-2を追加投与すると,腫瘍はさらに縮小した.腫瘍細胞な移植して20日後の肝の組織学的変化は,OK-432とrG-CSFの併用投与により腫瘍組織に壊死および好中球主体の炎症細胞浸潤が中等度みられた.CDDP, rIL-2を追加投与すると腫瘍組織への炎症細胞浸潤はより顕著となった.以上から,OK-432とrG-CSFを併用した免疫療法はOK-432の直接的な腫瘍増殖抑制作用のみならず,腫瘍に浸潤した炎症細胞を介する抗腫瘍効果も増強されたことが示唆された.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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