肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
ISSN-L : 0451-4203
C型肝炎ウイルスコア領域抗体の定量とその臨床応用
集団検診群と疾患群の比較
岸 悦夫
著者情報
ジャーナル フリー

1994 年 35 巻 2 号 p. 95-102

詳細
抄録

HCVコア抗体(c11抗体)の臨床的有用性を検討する為,集団検診で発見されたHCV抗体陽性者31例(検診群)とC型慢性肝疾患247例(疾患群)につき,HCV-RNAとc11抗体価を測定した.HCV-RNAはpolymerase chain reaction法により測定した.c11抗体価の測定はsingle dilution titer法により行った.c11抗体価の幾何平均は検診群が疾患群に比し有意に低値であった(51.2単位vs. 96.7単位;p<0.01).検診群でc11抗体価10単位未満の例に比し10単位以上の例では,有意に血清中HCV-RNA陽性率が高く(0% vs. 86%; p<0.001),肝機能異常も高率に認められた(20% vs. 76%; p<0.05).以上の結果よりHCVコア抗体価(c11抗体価)の測定はHCV持続感染者と感染既往者との鑑別に有用であると考えられた.今回の検討で用いたsingle dilution titer法によるc11抗体の定量測定は血清中HCV-RNAの測定に比し,簡便であり多数例の検討には特に有用であると思われた.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
次の記事
feedback
Top