肝臓
Online ISSN : 1881-3593
Print ISSN : 0451-4203
HCV抗体(C100-3抗体,N-14抗体)陽性者の長期追跡調査による肝障害ならびに無症候性キャリアについて
集団検診で明らかにされたHCV高浸淫地区での検討
斉藤 雅彦梶川 工原 久弥梅園 忠瀬田 敏勝横須賀 收税所 宏光大藤 正雄
著者情報
ジャーナル フリー

36 巻 (1995) 11 号 p. 633-639

詳細
PDFをダウンロード (505K) 発行機関連絡先
抄録

千葉県富浦町の地域住民1,315例を対象とした集団検診において,HCV抗体(C100-3抗体,N-14抗体)陽性であった200例のうち51.5%は肝機能(血清AST,ALT値)が正常であった.またその中から9年間にわたって経年集検を受けた166例を追跡調査し,肝機能の経過により持続正常型,変動型,持続異常型の3型に分類したところ,それぞれ27.7%, 57.8%, 14.5%を占めた.感染原因についてみると,持続異常型で感染原因が明らかな例の比率が高かった.また輸血歴を有する例および手術歴を有する例にて,感染機会後の長期経過により変動型が減少し,持続正常型または持続異常型の比率が増加する傾向を認めた.さらに持続正常型46例の中から16例を抽出し検討したところ,HCV-RNA陽性で慢性肝炎の組織所見を認める無症候性キャリアとHCV-RNA陰性で組織所見がほぼ正常の既感染を示唆する例が,半数ずつ存在した.また,前者は後者と比較してAST, TTT, ZTTが高値を示した.

著者関連情報
© 社団法人 日本肝臓学会
前の記事 次の記事

閲覧履歴
feedback
Top