肝臓
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インターフェロン治療中に白癬菌による爪病変を認めた慢性C型肝炎の3症例
福田 彰寺村 和久吉本 悟峰小林 宏行大澤 仲昭
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37 巻 (1996) 9 号 p. 502-506

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抄録

インターフェロン(IFN)治療中に,白癬による爪病変を認めた慢性C型肝炎の3症例を報告した.第1例は,53歳男性.治療關始後4週目に,右第3・4手指爪の異常を認めた.次第に白濁や肥厚・崩壊を伴い爪全体に波及した.病変は両趾爪にも出現し,手指爪は脱落した.第2例は,51歳男性.治療開始8週目に右第5・4指の爪根部に異常が出現.その後,右手全指爪にも白濁を認め,第5指爪は脱落した.第3例は,53歳男性.IFN投与後10週目に,右足趾第1指爪の異常を認め,両足趾爪にも白濁変化が出現した.いずれも,病変部の擦過検体から爪白癬と診断されたが,初期は爪半月部の変化で病態は爪甲下白癬に類似していた.内服加療せずとも,治療終了後には軽快し再発を認めなかった.経過から,爪白癬の発症にはIFN治療の関与が示唆された.IFN治療時には,副作用の一つとして爪病変の出現にも留意する必要があると考えられた.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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