肝臓
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抗核抗体, 肝腎マイクロゾーム-1抗体, 可溶性肝蛋白抗体がいずれも陰性で, 抗平滑筋抗体陽性の自己免疫性肝炎の2例
田井 真弓増本 陽秀田原 章成本田 秀和渡辺 史郎芳川 一郎阿部 慎太郎大槻 眞
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1999 年 40 巻 1 号 p. 29-33

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抄録
症例1は60歳, 女性. 1995年10月肝機能異常を指摘され, 1996年3月当科受診時, AST66IU/l, ALT102IU/l, γ-gl2.5g/dl, IgG2740mg/dlであった. 症例2は60歳, 男性. 1987年より肝障害の増悪, 寛解を繰り返し, 1996年11月当科受診時, AST192IU/l, ALT216IU/l, γ-gl2.6g/dl, IgG3190mg/dlであった. 症例1, 2とも抗核抗体 (ANA), 肝腎マイクロゾーム (LKM) -1抗体, 可溶性肝蛋白 (SLA) 抗体はいずれも陰性で, 抗平滑筋抗体 (SMA) が陽性であった. 肝炎ウイルスマーカーは陰性, HLADR4陽性であり, 肝生検組織は自己免疫性肝炎 (AIH) に一致する所見であった. 症例1は副腎皮質ステロイドが著効し, 症例2はウルソデオキシコール酸投与により寛解を維持した. AIH非典型例の診断には, SMAを含む各種自己抗体の検索が必要と考えられた.
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© 社団法人 日本肝臓学会
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