肝臓
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肝硬変患者における糖負荷後のグルコース利用能の評価
山下 智省鈴木 千衣子谷川 幸治坂井田 功沖田 極
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1999 年 40 巻 12 号 p. 636-644

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抄録

肝硬変患者におけるグルコース利用能を評価する目的でグルコースを経口的あるいは経静脈的に投与した後のグルコース利用率と非蛋白呼吸商を間接カロリーメーターを用いて計測した. 経口的, 経静脈的投与のいずれにおいても対照に比し肝硬変患者ではグルコースの利用が遅延する傾向を認めた. 肝硬変患者を代償期群と非代償期群とに, あるいはChild分類別に分けた比較では肝硬変がより進展した群においてグルコース利用能は亢進していた. 経口的投与後のグルコース利用率はbody mass indexとの間に有意な負の相関を, クレアチニン身長係数比との間に有意な正の相関を認めたが, 血中アルブミン, コレステロール, プロトロンビン時間およびアンモニアとの間には相関を認めなかった. 肝硬変患者では進行例においても遅延しながらもグルコース利用能は亢進しており, このことは末梢組織でのグルコース利用の亢進を反映していると考えられる.

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© 社団法人 日本肝臓学会
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