日本火災学会論文集
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論文
耐火性能検証法への確率統計論的手法の導入
水上 点睛新谷 祐介水野 雅之田中 哮義
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2016 年 66 巻 2 号 p. 13-19

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抄録

仕様書的耐火要求と耐火性能検証法では,建物規模に対する要求耐火時間において不整合が生じており,これが耐火性能検証法の利用の妨げになっていると考える。従来の構造体が支える上部の階数が多いほど,長い耐火時間が要求される背景には,当該部の荷重支持能力が失われた際に,建物全体を崩壊に導く危険性への配慮が含まれていると考えられる。このように望ましくない結果が生じたときの影響が大きいほど,そのような事象が生じる確率を小さくするよう対策を講じるのは,建築防火法規に限らず,あらゆるリスク管理に共通する思想である。本研究は,耐火性能検証法に確率統計論的手法を導入することで,建物の規模に依らず一定としている,設計用火災荷重密度の設定方法を見直すものである。

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