2020 年 70 巻 3 号 p. 83-94
本研究は,開口噴出熱気流による庇状部材に対する加熱性状に関する研究である。火災実験では,実大スケールを利用した庇状部材の先端面下にH形鋼梁を配置した条件であり,開口寸法,庇寸法,手すり,火源条件を変化させた。実験結果,庇状部材面下を這う開口噴出熱気流について,Alpertの天井ジェットモデルを無次元モデル式を導出し,実験値と計算値を比較した結果,概ね一致する傾向がみられた。また,庇状部材面下の火炎長さの代替とした500°Cの位置を利用し,H形鋼梁への入射熱流束に関するq"H.web とLHF/Lf の相関関係を導出した結果として自由空間での天井部材の入射熱流束に関する結果と概ね一致する傾向がみられた。