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本研究では、乳児保育に携わる人々の関係の在り方を考え、担当者、支援者という語を用いて、心理相談員としての関わりと育児体験に基づきその役割を分析し、相互関係を検討する。その結果、まず担当者とはある場で主となり保育をする者、支援者とはそれを支える者をいう。支援の方向性や形は様々で場合によっては「弊害」となる可能性がある。担当者は自らの保育のスタンスを持ち、主体性を持って支援者と関わることが望ましい。両者には相互性があり、「支え合い」ということができる。両者の信頼関係の形成を前提に、実際場面に即する有効な支え合いのシステムを検討する必要性が明らかになった。