市販食品の過酸化水素量について調理法や香辛料添加による変化を調べた。試料中のアスコルビン酸を酸化させ、Kリン酸緩衝液にて磨砕、遠心分離して抽出液を得た。グアヤコール、horse radish peroxidaseを加え、生成したテトラグアヤコール量を測定して求めた。測定したすべてから過酸化水素は検出された。野菜類の生ではタケノコが最も高く、種類により大きく異なり、調理法による増減も種類によって異なった。イモ類の生ではサツマイモが最も高く、次いでサトイモであった。キノコ類の生では、シメジ、マイタケの順であった。肉類の生では鶏肉が最も高く、加熱調理により減少した。胡椒、チリペッパー、マスタードは、牛肉の過酸化水素を抑制し、赤ワイン浸では焼くことにより抑制した。