一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1P-10
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料理雑誌に見る魚料理の変化と特性
*岸田 恵津一円 とうこ
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抄録

目的 食生活の変化や動向については、国民栄養調査や家計調査年報等の公刊データを用いて摂取食品や栄養素等摂取量から分析されている場合がある。しかし、これらの資料で示される結果を使って、家庭での調理レベルの変化を検討するのは困難である。そこで近年の食生活の変化を「料理する・つくる」という観点から検討するために、今回は魚料理をとりあげ、料理雑誌を用いて魚料理の変化と特性を調べるとともに、料理雑誌を資料として用いることの妥当性についても検討することを本研究の目的とした。
方法 料理雑誌として継続性があり、発行部数が比較的多く、毎日のごはんを手作りすることが編集方針の根幹であるテレビテキスト「きょうの料理」を資料とし、調理形態による分類や作業内容等について40年間(1960-2000年)の変化を調べた。また、家計調査年報やアンケート調査から得られた結果と合わせて検討した。
結果 雑誌に取りあげられている全料理に対する魚料理の割合は約25%で40年間ほぼ一定であった。魚料理に使われていた魚の種類は、1965年では30種類であったのが、最近では約50種類と増加していた。家計調査年報で購入数量が多い鮮魚(あじ、いわし、さけ、さば、さんま、ぶり)に着目して調べたところ、各魚の掲載率の変化は、家計調査年報の購入数量の変化と必ずしも対応していなかった。魚ごとの調理法については、あじやさけは多種類の調理が取りあげられているのに対し、ぶりとさんまについては調理法が限られており、魚ごとの調理法の多様性は特徴づけられたが、経年的変化は見られなかった。変遷については、公刊データや種々の調査報告で示されている結果と対応していない内容もあり、料理雑誌を用いて家庭での調理の変化を調べることには問題点もあることが示唆された。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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