一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 2Aa-1
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洗浄性におよぼす洗濯温度の効果について
*駒城 素子高野 庸子松島 悦子十河 桜子
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キーワード: 高温洗濯, 洗浄性, 温度効果
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抄録

目的 洗濯時の温度が汚れの除去性にどのように影響するかについて明らかにするため,20℃から 60℃にわたって、洗浄時間,洗剤濃度と関連させて調べた.
方法 60℃まで温度設定の可能な市販の家庭用渦巻式電気洗濯機を使用して,1m四方の綿布14枚,そのうち2枚のそれぞれにJIS標準人工汚染布をモニタとして5枚ずつ縫い付け,負荷量合計1.4kg,浴比1:20,市販の洗剤(漂白剤・蛍光増白剤無配合)と水道水を使用し濃度3段階(容器に表示してある使用量の目安の濃度,その1/2,0),温度20℃,40℃,60℃,時間10分,20分,30分,の条件で洗浄実験を行なった.洗浄効率は,洗浄前後の汚染布の表面反射率からK/Sを求めて算出した.
結果 洗浄時間が短い場合(10分)および洗剤濃度が低い場合、実験した温度範囲内では洗濯温度の増加にともない洗浄効率が増加し,正の温度依存性を確認することができた.したがって高温(60℃)洗濯は時間の短縮と洗剤使用量の削減につながるということができる.しかし60℃にしても洗剤使用量を容器表示目安量の1/2にまで低減できるほどではない.なおこれらの傾向は,非イオン界面活性剤を主成分とする液体洗剤,陰イオン界面活性剤を主成分とする粉末洗剤のいずれにおいても見い出された.

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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