一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1Ya-2
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中古品を受け入れる条件の世代比較
*辻 幸恵
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抄録

目的:目的は中古品を受け入れる条件を世代ごとに明確にすることである。世代によって中古品に期待することも、好悪の度合いも異なると考えたからである。方法:調査地域は兵庫県、大阪府、京都府とした。データは女子大学生204人、母親191人、祖母166人から5段階評価法により得た回答である。主因子法による因子分析を用いた。結果:中古品という商品を受け入れる要因として女子大学生に関しては「価格の安さ」「日常的」「格好良さ」、母親世代は「価格の安さ」「憧れ」「自慢」、祖母世代は「価格の安さ」「気楽」「代用品」という因子が見出された。考察:中古品に対しての受け入れ条件としては価格の安さは全世代ともに共通であった。しかし、女子大学生の世代は中古品に格好良さを見出しており、これが彼女たちの古着ブームにつながると考えられる。母親世代の憧れや自慢という因子は、ブランドそのもののイメージが強く影響していると考えられる。祖母世代の気楽という因子は最初から汚れているのだからという気持ちの表れと考えられる。また、プレミア性が高いほど、中古品で代用して、新品は押入れに置いておきたいという気持ちもこの世代の特徴であると考える。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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