一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1Za-4
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水戻し過程における乾燥ヒジキ中のヒ素存在量の減少
*片山 洋子片山 眞之山本 裕子沢田 理恵
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キーワード: 水戻し, ヒジキ, ヒ素存在量
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抄録

「目的」 日本は周囲を海で囲まれた島国である。古くから海の幸をとりいれた食事が行われており、海藻は日本の伝統食品のひとつとしてよく用いられてきた。なかでもヒジキは鉄分などのミネラルや食物繊維を多く含んでいるため、現在、日本型食事の素材としても注目されている。一方、ヒ素も比較的多く含まれている。本研究は乾燥ヒジキ中のヒ素量を除去する方法を検討することを目的とした。「方法」 市販ヒジキを20倍容の超純水に1時間および6時間浸漬した。その後、ヒジキ中のヒ素含有量を放射化分析法によって測定した。なお放射化分析は京大原子炉実験所の共同利用によって行った。また、2004年5月伊勢湾沿岸から採取したヒジキについても同様の方法でヒ素量を測定した。「結果」 市販の乾燥ヒジキのヒ素含有量は146ppmであった。この値は伊勢湾から採取した試料(58ppm)よりも明らかに高かった。市販乾燥ヒジキを1時間水戻しすると50%、6時間の水戻しで60%のヒ素が除去されることがわかった。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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