一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1P-19
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凍み大根の分布と加工方法について
*中村 恵子佐原 美佳
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キーワード: 凍み大根, 凍結, 乾燥
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抄録

【目的】凍み大根(凍り大根)は、郷土料理に利用される保存食材の一つであり、大根を冬の夜間の寒気で凍結させ、日中風に当てて乾燥させたものである。東北地方を中心に食されているが、その形状や加工過程は地域によってさまざまである。そこで、東日本における凍み大根の分布および各地の加工方法を調べ、気候との関係を考察するとともに、凍み大根の加工におけるゆでおよび凍結操作の意義を明らかにすることを目的とした。【方法】「日本の食生活全集2000」(CD-ROM版、農文協)を用い、「凍み」「凍り」の記述を検索した。最低気温や積雪量等は、気象庁のデータを利用した。凍み大根加工のモデル実験では、市販の大根を4×4×3cmの直方体に成形し、生のままあるいは熱湯で1時間ゆでた。その後、-20度の冷凍庫で16時間凍結させるかあるいは5度の冷蔵庫で保存し、温風乾燥機(40度)で連続乾燥させた。乾燥中の重量および温度変化を測定した。【結果及び考察】凍み大根は、北海道、東北、関東北部、甲信越、岐阜、石川、静岡の山間部などで加工され、同一地域で食されていた。いずれも、冬期の最低気温が零下になる地域であった。モデル実験の結果、生・凍結なしの試料は乾燥時の重量減少速度が最も遅く、製品は白くしわがよった。その他の試料は、重量減少速度が比較的速く、製品は茶色くなった。ゆでおよび凍結操作は、大根の細胞膜構造を破壊し、乾燥速度を速くする効果があると考えられた。

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