一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1P-29
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平編物の視覚的特徴に及ぼす編目密度の影響
岩佐 美代子*森 俊夫
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抄録

目的 編物の視覚的テクスチャは編目構造やパターンなどの巨視的状態とループの屈曲や糸の撚りなどの微視的状態が混在したり、これらの階層構造を形成している。この中には我々の感覚や感情を刺激する視覚的特徴がたくさん含まれている。テクスチャを識別できる特徴として、きめの細かさ、均一性、縞状性、複雑性などがあるが、これらは人の視知覚と密接に関係するので、本研究では編目密度が平編の視覚的に及ぼす影響をテクスチャ解析と官能評価から明確にすることを目的とした。方法 試料には色彩効果を除くために白地の中細毛糸を使用し、編目密度の異なる5種類の平編を作成した。カラースキャナから取り込まれたRGB画像をグレイレベル画像に変換し、画像解析を試みた。画像情報量として、角二次モーメント(ASM)、コントラスト(CON)、相関(COR)、エントロピー(ENT)、フラクタル次元(D)およびグレイレベル平均(MIU)を算出した。各試料の「複雑性」、「凹凸性」、「均一性」、「粗さ」、「縞状性」、「きめの細かさ」などの視覚的特徴について5段階評価で官能検査を行った。結果 編目テクスチャのASM値は編目密度が適正な編目密度で最小値を示した。適正な編目密度より密度が高くなるとループの連結の緊密さが増し、糸ループの均一性が高くなるためASM値が増大すると考えられた。逆に、適正な編目密度より密度が低下すると、ASM値は増大するのは、編目の均一性が増すためと解釈された。CON、COR、ENTおよびDは編目密度の低下と共に増大し、MIUは減少した。これらの画像情報量と官能評価から求めた視覚的特徴との関係から編目密度の影響が議論された。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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