一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1P-35
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家庭洗濯に関する意識と行動に及ぼすライフスタイルの影響
*佐藤 祥子城戸 恵美子沢田 久美子今井 智子坂本 仁美渡辺 真敏佳
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抄録

【目的】 洗濯は、人間が生活を営んでゆく上で、欠かせない家事労働のひとつである。本研究では、洗濯から乾燥、たたむまでの一連の家事労働を洗濯行動とする。洗濯行動は、年齢や職業、家族数などライフスタイルに影響を受け、ライフスタイルが多様化している現在では、洗濯行動も多様化していることが予想される。本研究では、洗濯行動をライフスタイルとの関わりから分析し、ライフスタイルごとに洗濯行動の特徴を明らかにすることを目的とする。【方法】 神奈川県と富山県を主な調査地として、洗濯行動に関するアンケート調査と1週間分の洗濯日誌調査(配布総数145,回収率78.6%,有効回答数114)を実施した。調査時期は2003年11月から2004年2月である。調査対象者の年齢は20代前後から80代まで偏りのないよう設定した。【結果】 洗濯を始める時間は、朝の6時から8時が43%と最も多く、次いで8時から10時が20%で朝方に洗濯する人が多かった。年齢が高くなるほどに朝に洗濯を開始する傾向が見られ、専業主婦は朝に、就業者は夜に洗濯をする傾向が見られた。一週間に洗濯をする回数で見た洗濯頻度については、毎日洗濯する人が全体の70%で、家族数が多いほど多くなる傾向が見られ、職業別では専業主婦が多く、就業者は少なくなった。一週間、ほぼ同じ時刻に洗濯している人が約7割で、洗濯を毎日の生活の中で習慣化している人が多かった。洗濯行動は、年齢や職業、家族構成などに大きく関わり、洗濯時間や洗濯頻度、洗濯に対する意識などにより特徴づけられることが明らかとなった。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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