一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 1P-38
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ポリカーボネートのケミカルリサイクル その2
佐々木 栄一*中川 江利奈
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抄録

はじめに 著者らはポリカーボネート(PC)の液安分解を試みて尿素とビスフェノールAに容易に分解されることを報告した.反応は不均一で進行するが低温でも容易に反応し,生成物も副反応生成物を伴わない.本研究では,反応の温度依存性,時間依存性について検討し動力学的解析を行った.
実験方法 分解反応は市販のポリカーボネート・ペレットを耐圧ガラス性反応管中で液体アンモニアと共に所定温度で所定時間反応を行った.反応混合物を脱水エーテル溶媒として抽出し,個体生成物をろ過分離した.エーテル層から溶媒を留去してビスフェノールAを得た.エーテル抽出の際に残った物質と固体生成物は水を溶媒にして抽出し,凍結乾燥で水を留去して尿素を得た.
結果 反応温度18℃,0℃,-18℃で分解反応を行い時間_-_転化率曲線を求めた.分解反応ははじめ不均一系で進行するが,PCが溶解し均一系になるまで20分程度の時間を要するが,反応温度18℃では分解反応は速やかに進行し,反応は約1時間で終了した.0℃,-18℃反応はそれぞれ3時間半,4時間で終了した.動力学的解析の結果次のことが分かった.(1)固体―液体の不均一反応であるが分解反応の速度が大きい.(2)液安がPCに浸透して反応する拡散律速ではなくPCの固体表面で反応する不均一反応である.(3)活性化エネルギーの値からイオン反応機構で進むことが分かった.(4)分解反応に大きなエネルギーを必要としない.(5)反応の時間依存性や頻度因子(A)からジッパー分解反応の可能性が大きい.

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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